高専とは?
高等専門学校(以下、高専)は、工学系(機械・電気・情報・化学・建築など)の専門分野を勉強することができる5年一貫の高等教育機関で、卒業後は「準学士」の称号を得ることができます。
卒業後はメーカーなどへの就職や、他大学への編入という進路を選択することができます。
私が高専に進学した理由
東北のド田舎の中学校を卒業した私は、地元を離れ皆と違う進路を選びたいと考えていました。その話を担任の先生に相談したところ、提案されたのが高専でした。
上記でも話しましたが、高専は専門色が強めの学校です。もともとモノづくり自体にはそこまで関心はありませんでしたが、他にやりたいということもなく理数系科目は苦手ではなかったので、高専への進学を決意しました。
高専の特徴(真面目系)
- 高い就職率
- 5年一貫で専門的な知識を学ぶことができる
1. 高い就職率
高専の特徴として最初に挙げられるのは、高い就職率です。以下、国立高等専門学校機構紹介パンフレットからの引用です。
卒業者の進路状況としては、およそ6割が就職、4割が進学という進路を選択しており、H30~R4までの直近5年間での就職率は99%前後となっています。就職先としては、中小企業だけでなく大企業まで、生産現場・品質管理など様々な部門があります。
https://www.kosen-k.go.jp/Portals/0/upload-file%20folder/00_kouhou/kosengaiyo2023.pdf
2. 5年一貫で専門的な知識を学ぶことができる
高専では、自分が所属する学科の専門的な科目を勉強することができます。私は機械を選択していたので、数学・物理などの理数系科目に加え、材料学(金属材料に関すること、主に鉄を主とする鉄系材料の組織名やその加工法などを学ぶ)や材料力学(材料にある荷重を与えたときに、材料内部にはどのような力が作用するかを考える)ということを座学として学びました。
また、工場での旋盤(対象とする材料を回転させて、その外周などを切削することにより品物を製作する)や鋳造(溶けた金属を砂型に入れて冷却させることで、任意の形状の品物を製作する)などの実習に加えて、CAD(PC版の製図)、PCのソフトを用いた設計などの実技も学ぶことができました。
各高専でカリキュラムが異なるので、気になる方は調べてみてください。
高専の特徴(その他)
1.女子が少ない
2.校則が緩い
1.女子が少ない
学科にもよりますが、機械・電気系の学科は女子が低い傾向にあります。自分は機械系の学科でしたが、同級生45人のうち女子は4人だけでした。高専に入って女子と関わりたいなら、部活やアルバイトなど、女子と話すことができる場に身を置く必要があります。
2.校則が緩い
高専は1年生から5年生まで幅広い年齢の人がいます。その影響もあってか、校則は緩めな気がします。1年生の夏休み明けになると、髪を染めた子が何人かいます。学年が上がるにつれて派手髪やピアスの割合が増えていきます。
進路として高専をおすすめできる人
・現段階でモノづくりに興味がある人(理数系科目が得意ならなお良い)
高専は設備が整っているため、実習や実験がカリキュラムに組み込まれています。実際に工場で部品を加工してみておもしろいと感じることができる人にとっては、環境が整っている高専は進学先としてお勧めすることができます。また、ロボコンや自動車部など、高専ならではの課外活動団体もあるので、そのような活動に打ち込むのも良いのではないでしょうか。
進路として高専をおすすめしづらい人
・モノづくりに興味がない人、理数系科目が苦手な人
高専では、5年間で数学・物理・専門科目と幅広く理系の知識を詰め込まれます。過去問でテストを乗り越えることは可能ですが、勉強するにあたり理系科目が得意な方が有利であることは言うまでもありません。そのため中学校までで、理数系科目にあまり自信がない人には高専をお勧めできません。
まとめ
今回は、あまり知られていない高専について説明しました。
興味を持たれた方は、ぜひ自分の手で高専について調べてみてください。他の高専では、低学年次に複数分野の専門科目を勉強した後に専攻分野を選択できる複合系の学科もあるようなので、興味がある方はご自身で調べていただくことをお勧めします。
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